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再興第107回 院展 横浜展 日本美術院の展覧会

2023年3月24日(金)から4月16日(日)の間、横浜のそごう美術館第107回院展(巡回)が開催されました。院展を開催している日本美術院1898年に横浜出身の岡倉天心を中心に創立された日本画の研究団体で、歴史と伝統があります。

2022年9月1日から9月17日まで東京都美術館で開催しましたが、2023年に巡回展として横浜、島根、茨城として開催されます。

横浜では受賞作品及び同人作家の作品、神奈川在住作家等、合計85点を展覧しています。

再興第107回院展 受賞作品

内閣総理大臣賞

大野逸男さんの作品「霧の生道」が受賞しました。

1941年生まれ、田中青坪に師事して、雄大な日本の自然を中心に作品を制作しています。柳生道は何度も描いており、足立美術館にもコレクションされています。

号10万円以上する人気の作家です。

大野逸男

この作品は霧立ち込める中の武芸者が現れるようなイメージで制作したそうです。

文部科学大臣賞

前田力さんの作品「街の標」が受賞しました。

1971年生まれ、東京芸術大学大学院を修了しており、現在広島市立大学美術学部日本画専攻の准教授です。ヨーロッパの風景、日本の自然や建築物を中心に作品を制作しています。

作品は号6万円以上の価格がします。

前田力

街を見守る存在に見えるクレーンを描いています。

日本美術院賞(大観賞)

2名が最高賞の大観賞を受賞しています。

川﨑麻央

川﨑麻央さんの作品「音楽室は根の国」が受賞しました。東京都知事賞も同時に受賞しています。

1987年生まれ、東京芸術大学大学院を修了しており、現在東京藝術大学日本画のテクニカルインストラクターをしています。島根出身であり身近であった神話や民話を題材とした作品を制作しています。また、最近は子供の頃の神様や神楽等との交わりを独特な感性で描いています。

川﨑麻央

小学校の頃の音楽室の思い出を題材とした作品です。ベートーヴェンやモーツァルトなどの音楽家を描いています。

守みどり

守みどりさんの作品「玄鳥至(つばめきたる)」が受賞しました。

1968年生まれ、東京芸術大学大学院を修了しています。鳥や花が中心の作品が多いです。美しい中に心落ち着く優しさを感じる画風ですね。

守みどり

春から夏へと向かう季節の空気感を描いた作品です。

足立美術館賞

國司華子さんの作品「1943<Hommage K>」が受賞しました。

1960年生まれ、東京藝術大学大学院を修了しており、現在東京藝術大学大学院教授です。人物画、動物(猫)画の作品が多い印象です。色彩と構図に独特のセンスを持った作家です。

作品は号10万円以上する人気作家です。

國司華子

79年前の家族のポートレイトを描いています。

奨励賞

奨励賞受賞作品で気になった作家をピックアップします。

岩谷晃太

岩谷晃太さんは、1989年生まれ、東京藝術大学大学院を修了しており、現在東京藝術大学教育研究助手をしています。漆黒の岩絵具を使った月の作品が得意です。将来期待の中堅作家です。

岩谷晃太

作品「線とトンネル」です。馬蹄型のトンネルと線路を描いています。既視感ある景色を目指しているようです。

村上里沙

村上里沙さんは、玉川学園高等部卒業後米国留学、帰国後武蔵野美術大学を卒業しています。自然の美しさをテーマに作品を制作しています。

村上里沙

作品「星鏡」です。小さな池に石を投げたときの様子を描いています。

松岡歩

1987年生まれ、東京藝術大学大学院を修了しており、現在東京藝術大学美術研究科助教です。朧げな淡い色彩で描く人気作家です。

松岡歩

作品「市場」です。死してなお強い魂を持つアンコウを描いています。

同人作品

次に日本美術院の最高峰「同人」の作品をピックアップします。

村上裕二

1964年生まれ、東京藝術大学大学院を修了しています。現代アートの村上隆の弟です。2022年のアートフェアではゴジラをモチーフとした作品を出展していました。

村上誠司

院展のポスターにもなった作品「雷音とゆけ!!」です。文字の中を馬が疾走する迫力ある作品ですね。

那波多目功一

1933年生まれ、父も日本画家、弟は歌人と芸術家族。松尾敏男に師事、四季の花の作品が多い印象です。

那波多目功一

作品「雄姿」です。網走博物館と動物園で見たイメージを描いています。

宮北千織

1967年生まれ、東京藝術大学大学院を後期課程満期退学しています。現在東京藝術大学日本画准教授です。女性人物画を中心とした作品を制作しています。

宮北千織

作品「二十歳の心」です。二十歳の人物がさわる結露した窓を美しく描いています。

吉村誠司

1960年生まれ、東京藝術大学大学院を修了しており、現在東京藝術大学美術学部教授です。動物や人物等いろいろなモチーフで作品を制作する日本画の大家です。

吉村誠

作品「想壁」です。スペインの城壁をモチーフに落書きを書き込みいろいろな想いに浸れる作品です。

第107回院展巡回として横浜そごうのそごう美術館で開催。

内閣総理大臣賞は大野逸男大観賞は川﨑麻央と守みどりが受賞しました。川﨑麻央は東京都知事賞も同時受賞です。

同人も、村上裕二、宮北千織等素晴らしい作品が展示されています。